天意 2014 9 28
これは、10年前にも書いたことですが、
私の故郷では、村の古老が、こんなことを言っていたのです。
「日本の神様は、怖いぞ。
怒りを自然災害で示す。
だから、天の意思が、どこにあるか、
常に、お伺いを立てていた」
このように書くと、私は世界史に興味があったので、
つい、イタリアの「ポンペイ最後の日」を連想します。
古代都市のポンペイは、
ヴェスヴィオ火山の火砕流によって地中に埋もれ、
1700年近く、人類の記憶から消えていたのです。
未来においても、地球変動によって、
「第二のポンペイ」が世界各地で目撃されるかもしれません。
その理由は、「プルームテクトニクス 2004 10 5」を読んでください。
かつての大陸は海、かつての海は大陸となる。
大海原も、かつては、そこに大陸があった。
日本の神よりも、世界の神の方が、もっと怖いかもしれません。
なにしろ、天変地異担当の天使が存在するからです。
「伺いを立てる」
神仏の教えを仰ぐ(大辞林)
プルームテクトニクス 2004 10 5
「プルームテクトニクス」という理論を知っているでしょうか。
プレートテクトニクスは知っているが、
プルームテクトニクスは知らないと言う人が多いでしょう。
多くの人が知っているプレートテクトニクスとは、
簡単に言えば、プレートというものが、徐々に移動していくと考える理論です。
たとえば、太平洋プレートが移動し、大陸プレートと衝突するところに、
地震や火山が多くなるということです。
ちょうどよい見本が、日本です。
太平洋プレートと大陸プレートが、ぶつかるところに位置していますので、
日本列島は、火山列島とも、地震列島とも言われています。
しかしながら、地殻変動や火山活動は、
このプレートテクトニクスでは、全部、説明できない部分もあるのです。
そこで、プレートテクトニクスを補完する理論として、
あるいは、新しい地殻変動の理論として、
プルームテクトニクスという理論が出てきたのです。
この理論は、プレートが衝突するところなどの地球表面の動きよりも、
むしろ、マントルなどの地球内部の動きに焦点を当てた理論とも言えます。
そして、こうした地球内部の動きが、地殻や大陸に、どう影響するかを考える理論です。
これは、簡単に言えば、こういうことです。
日本付近では、太平洋プレートが、大陸プレートの下に、沈み込んでいますが、
この「沈み込んだプレート」は、塊として、上部マントルの底に、たまります。
これを「スラブ」と言いますが、
このスラブが、やがて巨大な塊になると、その重さで、上部マントルの底から、
下部マントルの中を落下していきます。
最終的には、この巨大な塊は、下部マントルの底、つまり外核の上に、たまります。
こうした現象や塊は、マントルに比べれば冷たいので、大規模な「熱の下降」と言えます。
これを「スーパーコールドプルーム」と言います。
このスーパーコールドプルームが起こるところにある大陸は、「沈みゆく大陸」となります。
また、こうした場合に、スーパーコールドプルームとは逆のものができます。
これが、スーパーホットプルームです。
このスーパーホットプルームは、地球内部の外核部分から、地表の地殻へ向けて、
下部マントルや上部マントルを突き抜ける「巨大な熱エネルギー」となるのです。
こうしたスーパーホットプルームができるところは、
火山活動が活発になり、「隆起する大陸」となります。
このように、火山活動が活発になりますと、
火山の噴火による「粉じん」が地球を覆うことになります。
やがて、地球は、こうした地殻変動の活動期に入ってくると思います。
つまり、何が言いたいのかというと、
プレートの中央部であっても、もはや、地震や火山とは関係ないと言えないということです。
むしろ、これからの時代は、プレートとプレートが衝突するところよりも、
プレートの中央部や周辺部の方が、地殻変動が大きくなると考えています。
「地球の構造」
内核→外核→下部マントル→上部マントル→地殻